振動試験機は、製品によってもどんな環境を再現するかによっても必要となるスペックは変わります。
さらには試験機を導入するスペースも考慮に入れなければならず、標準機ではなかなか自社の希望に合った機械が見つからないことも。
ここでは、顧客のニーズに合わせてソリューションまで含めて、顧客に合った振動試験機を提案・提供しているエミック株式会社に実際の事例を提供していただき、紹介していきます。
水の中にある汚れをろ過する製品を製造する会社。
水が製品を通過する際に、水流で長時間揺らされるため、製品の耐久性を見るために振動試験を行っています。
お客様は一度に複数の試験品を試験することを前提に、大型試験機を使用した受託試験の実施および、相当の大型試験機導入を考えていました。
しかし、振動耐久試験以外に試験品個々の振動特性を確認評価することも重要な要因。上記の課題から時間はかかるが1つずつ試験をしてもいいのでは?と考えました。
また、長手の試験品全体を試験機に搭載しての評価手法を、中心部から部分的に振動印加させることで振動特性が評価できる手法を模索し、視点を変えたアプローチにつなげ小型試験機で試験をする形を提案しました。
お客様で小型試験機を所有することにより、ほぼ毎月発生していた受託試験費用を抑え、試験立会いのための移動時間及び、試験の待ち時間が削減され、業務効率が向上しました。
また、受託試験一回分以下の費用で自社所有設備として試験機まで導入することができたため、今まで試しづらかった細かな条件変更を試すことができるようになり、さまざまな振動特性を確認できるようになりました。
今まで試せなかった条件、試験をできるようになり、試験サンプルデータが増えました。
試験サンプルデータが増えたことで、今までよりも精度の高いプレゼンができるようになり、狙っていた案件の受注につながり、大変感謝しております。
防災・防犯関係の装置の設計販売を行っているB社。
B社で製造している車載用消火器は出荷前にロット毎に抜き取り加振試験を実施し、クリアしないとロット全体を出荷出来ません。
自社で試験機を1台保有していたものの、装置が止まると出荷も止まり会社として大変な損失になる中で2台目の購入を決定し、ご相談をいただきました。
求められる機器スペックと電源容量を加味すると、省エネ性能が高い機種でなくてはならず弊社の永久磁石型試験装置を提案しました。
永久磁石方式の採用により発生する熱量が大幅に減ったうえに、振動発生機の温度に応じて回転数を制御する機能と相まって、大幅な静音性も実現しており、B社様の要望にマッチする製品でした。
既設の機械と比べても、ブレーカ40A、波形歪率、騒音、エアコンの効き等すべて改善され、建屋の改修も必要なく、装置導入ができました。
導入後は試験室の環境も改善し、装置がコンパクトかつ静音性の高いものとなり、試験担当者が事務所に戻らずにその場でデータ整理を行えるくらい環境が良くなりました。
現場の担当者たちが性能に非常に満足しており、エミック社の装置の稼働率が高く、他社製の既設装置の稼働率が低くなった為、他社製の既設装置もエミック社製に更新。他工場でも導入を検討しています。
地域の産業活性のために、ロボット産業を中心に性能評価や操縦訓練のできる公共の工業技術センタA様。
より多くの利用者を獲るために、振動試験機の導入を検討し、相談をいただきました。
上記の対応ができる付加価値の高い試験機導入し、稼働を高率化させて運用したい。
輸送試験実施を主目的とし、サーボモータ型2軸切換式振動試験装置と、その他一般試験用として、温度+振動複合環境試験装置(加振力80,000N)を1セットずつ設置することを提案しました。
輸送試験については、低周波試験(1Hz~)が実施でき、変位100㎜p-pできること、また2軸切換式のため、大型サンプルの軸替えが容易になることから、輸送試験の問い合わせに対応しやすくなるため、稼働率を高めることにつながります。
また、複合環境試験装置は一般的な製品なので、近隣の公共工業技術センタにもありますが、最大加振力が80,000Nまで大きい仕様の装置はないため、近隣でも対応出来ない試験を、実施できる可能性が上がり、付加価値のある設備というブランディングにもつながると考えました。
起案当初から想定していた通り、輸送試験の問い合わせが多く、輸送用パレットごと輸送試験を実施したい利用者からの問い合わせを、他県からも依頼されることもあり、稼働率はかなり向上しました。
フィールド上で取得したデータを実施するために、実波形再現の振動制御ソフトを搭載し、計測系は出力感度の高い製品を選定し、振動レベル(加速度、振動数)が低い場合でも、安定した制御を可能とした、振動試験システムを提案しました。
振動波形精度の高い振動印加することが可能となり、大型デバイスへの転換が可能となりました。
また、目標とする振動が印加できない場合や、余分な振動が印加されてしまう場合には、デバイスの性能(効率)が変わってしまうため、精度の高い振動試験が常に求められる中でも、安定した振動特性評価を実施することができる様になって点も大きなメリットかと思います。
デバイスの大型製品化の目途がつき、企業からのオファーが増え、多い月で80件を超えるオファーを得られることができるようになりました。
また、学生実験のカリキュラムが充実し、学内でも研究室自体が有名になり、履修志望者も増え、大変感謝しております。
エミックは振動試験機の開発メーカーとして、長年の実績を有し、自動車や航空宇宙、電気・電子など幅広い分野に振動試験機を提供しています。
長年培ってきた経験から、その会社、その業界にあった試験機を標準機をカスタマイズして提供しており、柔軟性の高い商品提案力、サポート力が魅力です。
試験機の販売だけでなく受託試験にも対応しており、国内9拠点の受託試験センターでスピーディーかつ高品質な振動試験を行ってくれます。
社名 | エミック株式会社 |
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本社所在地 | 東京都品川区西五反田2-27-3 A-PLACE五反田3F |
営業時間 | 10:00~17:00、土曜・日曜・祝日定休 |
電話番号 | 03-3494-1221 |
URL | https://www.emic-net.co.jp/ |