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振動試験が用いられる業界の事例

自動車

自動車は振動をともなって動作する部品が搭載されており、走行中は常に走行による振動による負荷を受け続けます。よって、自動車業界において、振動試験は欠かすことのできないものです。

各部品はその負荷に耐えうるものでなくてはなりません。さらに、振動による揺れや音の影響で乗り心地にも影響が出るため、振動をおさえ快適に乗車できることも大切です。これらの理由から自動車業界では、振動試験が重要視されているのです。

航空・宇宙

航空機やロケットには自動車同様、振動をともなって動作する部品が搭載されており、飛行中は常に振動による負荷を受け続けるので、当然、各部品はその負荷に耐えうるものでなくてはなりません。よって、航空・宇宙分野の振動試験は飛行の安全性を確保する上で必要なものです。

また、ロケットや衛星などの場合は、一度打ち上げてしまうと宇宙空間で修理をするのはほとんど不可能です。これらの理由から航空・宇宙業界では、振動試験が重要視されているのです。

電子機器

電子機器は小型化が進み、使用される用途や環境も多様化しているという現状の中で、さまざまなタイプの振動や衝撃が製品に加わることが想定されます。よって、精密な動作を行う電子機器においては、想定されるさまざまなタイプの振動や衝撃に耐えて、正常に動作することが求められます。

電子機器では、製品の安全性や性能を担保するためICEなどの規格基準を満たしていることを求められる場合も多く、このような理由から電子機器の振動や衝撃に対する試験は重要視されているのです。

輸送運搬

輸送中の貨物は、上下左右とさまざまな方向から振動を受け続けます。繰り返し振動を受け続けることによる貨物の疲労破壊や貨物同士の衝突による破損・擦れなども起こる恐れがあります。

また、貨物ではなく輸送車両に搭載されている機器も同様に振動の影響を受けるので、疲労破壊や部品同士の衝突による破損・擦れなどが起こる可能性があるのです。こうした貨物や搭載機器が受ける影響を評価するため、輸送運搬では振動試験が重要とされ、JISなどの規格でも評価基準が定められています。

鉄道車両

鉄道車両には振動をともなって動作する部品が搭載されており、走行中は常に走行による振動による負荷を受け続けます。よって、部品はこれらの振動に耐えうるものでなくてはなりません。

このため、JISなどの規格で振動に関する評価基準が定められており、一定の評価基準をクリアした車両のみが運行を許可されているという現状があります。このような理由により、鉄道車両では振動試験が重要視されています。

電池関連

電池関連で振動試験が重要視される理由は、安全性を確保するためです。輸送時や使用時の振動への耐久性があるか、地震などが起こったときでも安全に使用できるかなどを振動試験によって確認します。

電池は故障が起きると破裂や発火につながってしまう恐れもあるため、電池関連分野では使用環境に応じた規制があり、振動試験が重要視されているのです。

耐震

耐震の分野で実際の地震の揺れを想定した振動試験は欠かせないものです。振動試験によって、実際に地震が起こった場合にどの程度、建物や製品が耐えられるのかを評価できます。

それだけでなく、揺れに耐えられずに建物が倒壊してしまったり、製品が破損してしまったりした場合にどんな被害が起こりうるのか知ることもできます。このような理由から、耐震の分野では振動試験が重要とされています。

携帯電話・ポータブル機器関連

携帯電話やポータブル機器関連は、カバンや荷物の中での振動や床に落ちた時の衝撃に耐えられる強さが求められます。また、製品が工場から出荷され購入者のもとに届くまでにも、輸送の振動に耐えられなければなりません。そこで必要なのが、振動試験です。振動試験を実施し、振動や衝撃に耐えられる試験をクリアすることで、機能を保証します。

振動試験は自社のテストセンターに導入することもできますが、コスト面などを考慮して振動試験を受託する会社に依頼することもできます。