自動車業界において、振動試験は欠かすことのできないものです。理由は、自動車の構造や動作環境にあります。自動車は振動をともなって動作する部品が搭載されています。また、走行中は常に振動による負荷を受け続けます。エンジンなど各部位からの振動に加え、走行による振動を受け続けるのです。
当然、各部品はその負荷に耐えうるものでなくてはなりません。自動車の場合、走行中に部品が破損してしまうと大きな事故につながってしまう恐れがあります。さらに、振動による揺れや音の影響で乗り心地にも影響が出るため、振動をおさえ快適に乗車できることも大切です。これらの理由から自動車業界では、振動試験が重要視されているのです。
試験例をみるとわかるように、自動車では振動試験の内容は多岐にわたり、自社ですべての装置をそろえるのはコストがかかります。必要となったときに自社の設備が常に空いているとも限りません。また、振動試験における高度な専門知識と広い知見をもった試験担当の技術者の育成も必要です。
よって、自社で試験設備・試験環境と技術者がそろっており、メンテナンスや導入にコストがかけられる場合はよいのですが、それが難しい場合は受託試験を行うのがおすすめです。
また、試験頻度が高い場合は自社で試験機や試験環境を準備し、試験実施したほうが低コストでできますが、試験頻度が高くない場合は受託試験を行ったほうが少ないコストで対応できます。