ランダム振動試験
ランダム振動試験とは
ランダム振動とは不規則振動とも呼ばれ、時間とともに振動・振幅が変化し、かつその変化に規則性が無い振動現象で、波形は不規則になります。どの瞬間においても振幅、周波数は予測できません。
このランダム振動を与え、影響を評価する試験がランダム振動試験です。現実に起こる振動現象の多くはランダム振動で、例えば、車両走行時の路面からの振動もこれに当たり、自動車業界ではよく用いられる試験です。多くの振動数成分で同時に振動できるので、試験が短時間で済むというメリットもあります。
ランダム振動試験の振動試験事例
振動試験中の応力頻度分布の測定事例
- 試験目的:ランダム振動試験での損傷度を算出する為、ひずみゲージの応答のレインフロー分析を行いひずみ(応力)の頻度分布を測定する。頻度分布の結果とS-N線図から損傷度∑ni/Ni を算出する。
- 対象品:溶接構造品など
- 試験条件:【使用試験設備】動ひずみ計、ひずみゲージ、頻度解析装置
輸送試験の試験事例
- 試験目的:貨物の包装が適切であるかどうかを確認するため。
- 対象品:梱包物(ダンボール梱包の精密機器) 482㎜ ×330㎜ ×221.5㎜、18㎏、1個
- 試験条件:【輸送試験(JIS Z 0232)】JIS Z 0232 附属書A 表1のPSD 試験時間30分
【落下試験(JIS Z 0200)】総質量10㎏以上20㎏未満 レベルⅠ/落下高さ:600㎜/落下箇所:1角3稜6面。
段ボールの輸送試験
- 試験目的:包装貨物(段ボール)が輸送過程で受ける振性を評価する。
- 対象品:包装貨物(段ボール)
- 試験条件:参照規格、試験条件は以下のとおり。
【参照規格】IJIS Z0232(方法:A-1)
【試験条件】実際の輸送状態を模擬し、輸送中に加わる振動によって内容品や段ボールの状態を確認。
結束ベルトを用いて段ボールを加振台に固定。試験後、段ボールを開封し、目視検査で状態を確認。