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正弦波振動試験を行う方法【規格に基づく条件まとめ】

このページでは、正弦波振動試験の特徴や規格について解説しています。試験方法も紹介するので、合わせて参考にしてください。

正弦波振動試験について

正弦波振動試験とは、ある特定の周波数の振動を与え続ける試験です。1つの周波数の振動を与え続ける正弦波一定振動試験と、周波数を変化させつつ一定時間振動を与え続ける正弦波一定振動試験があります。正弦波一定振動試験はポイント試験、正弦波一定振動試験はスイープ試験とも呼ばれています。

正弦波振動試験は、試験条件がJIS C 60068-2-6などの規格で規定されています。値がある程度決まっているため、設定で悩む心配はありません。

周波数範囲の規格

JIS C 60068-2-6では、振動周波数の範囲の上限・下限で以下の数値を推奨しています。

  • 下限:0.1・1・5・10・55・100
  • 上限:10・20・35・55・100・150・200・300・500・1000・2000・5000

上限は幅が広いため、実験時は慎重に検討しましょう。

振動振幅の規格

JIS C 60068-2-6では、振動振幅の規格を製品に合わせるべきとしています。ただし、折れ点振動数未満の場合の振動数は変位を振幅一定に、超える場合は速度や加速度の振幅一定を一定とします。変異や速度・加速度などの設定に気を付けましょう。

試験時間の規格

試験時間は、掃引サイクル数に合わせて規定されています。掃引サイクル数は次の通りです。

  • 1・2・5・10・20・55・100

なお、試験時間が10時間を超える場合、サンプルに加わる応力が減らない限りは複数回に分割してもよいとしています。

試験の実証について

正弦波振動試験の実証は、固定振動数または略固定振動数の方法によって実施します。固定振動数で実証する場合、加える振動は実際の臨海振動数を常に維持する必要があります。一方の略固定振動数は、実際の臨海振動数が明確でない時の実証に適しています。振動数範囲については、実際の現象が起こるよう設定が求められます。

振動試験の規格について

振動試験の規格は、JIS C 60068-2-6以外にも自動車部品向けのJIS D 1601や、包装貨物向けのJIS Z 0232など、多種多様な種類が存在します。しかし、規格の中には条件が明確に規定されていないものもあります。規格の内容はあくまで推奨値で、実際の製品に適合するとは限りません。振動試験の要求仕様・条件が決まっている場合、それに従うのが望ましいでしょう。

正弦波振動試験の事例について

正弦波振動試験は、さまざまな製品の評価に取り入れられています。自動車のエンジンなど耐久性が求められる部品はもちろん、風力発電のトランスなど、大型の製品でも行われています。固有振動数を持つ製品の性能評価が必要な時は、正弦波振動試験が適しているでしょう。