固有値解析とも呼ばれる「モーダル解析」について、特徴や種類、モーダル解析が行われる理由を解説します。
モーダル解析とは、物体などの対象物がどのように振動し、どのような体制があるのかを把握する解析です。固有値解析とも呼ばれています。
モーダル解析では、「対象物の固有振動数(共振周波数)と変形形状」「対象物の固有モード(固有振動数における変形形状)」の二つを把握することが可能です。構造力学を把握するためには欠かせない解析となっており、対象物のテストや最適化、検証が可能になります。
モーダル解析は、自動車や発電など、幅広い分野で取り入れられています。
モーダル解析は、シミュレーションの検証や試作品の確認などを目的に行われます。よく行われるのは、飛行機のフレーム部分や車両のシャーシなど、重要な構造などの設計を解析、検証するためです。
モーダル解析では固有振動数や減衰を知ることができます。概要を把握することで物体のデザインを修正することができ、設計の最適化を図ることが可能です。
モーダル解析には、大きく分けると3つの種類があります。
一つ目が、初期応力を考慮したモーダル解析です。初期応力状態にある構造の振動数・モード形状を計算するモーダル解析の種類で、タービンブレードのような回転している構造が対象になります。
二つ目が、大変形解を用いたモーダル解析です。大きく変形する構造物のモード形状と固有振動数をモーダル解析によって計算します。
三つ目が、周期的対称モデルの解析です。構造が周期的対象で表される場合に、1セクター分をモデル化して振動数とモード形状を計算します。
モーダル解析には、重要な要素であるモーダルテストとモーダル解析があります。それぞれに含まれる要素について、まとめました。