振動試験ガイドサイト 振験ぶっく » 国内の振動試験機メーカー » 振研の振動試験機

振研の振動試験機

引用元:振研 公式HP
https://www.shinken-ltd.co.jp/

振研の振動試験機の仕様・特徴

振研の公式HPの記述によると、多軸振動試験装置を商品化したのは1977年で、これは世界初とのこと。振動試験装置に関する複数の特許を取得、製品バリエーションが多数あり、上で紹介した多軸・単軸以外にも複合振動試験装置やデジタル振動制御器を提供しています。

G-6130-3HB-032

多軸振動試験装置の中でも三方向同時方式

振動試験機
画像引用元:振研公式HP https://www.shinken-ltd.co.jp/products/multi/threeway/
  • 上限周波数(正弦波・ランダム波):1500Hz・2000Hz
  • 最大加振力(正弦波・ランダム波) :2.9kN・1.8kN rms
  • 最大加速度:72m/s²
  • 最大速度:1m/s
  • 最大変位:26mmp-p
  • 振動台寸法:320×320mm
  • 最大搭載質量:50kg

振研の製品ラインナップの中で多軸振動試験装置に分類される機種の中でもG-6シリーズは三方向振動試験が可能。さらに、製品バリエーションとしては三方向同時と三方向切替に分類され、G-6130-3HB-032は三方向同時タイプとなります。

G-0110N

単軸振動試験装置の中でも汎用型で型式が多数

  • 振動数範囲:3~3000Hz
  • 最大加振力(正弦波) :1kN
  • 最大加速度(正弦波) :303m/s²
  • 最大速度:0.6m/s
  • 最大変位:51mmp-p
  • 振動台寸法:φ120 mm
  • 最大搭載質量:60kg

振研の単軸振動試験装置は7種類のシリーズバリエーションがあり、G-0シリーズは汎用型に位置づけられている機種。G-0シリーズだけで見ても、20種類のシステム型式が用意されているので、用途や予算、設置スペースなどにマッチした機種が見つかるでしょう

G-4003

最大25000Hzの振動数にも対応する高周波式

振動試験機
画像引用元:振研公式HP
https://www.shinken-ltd.co.jp/products/single/
  • 振動数範囲:200~25000Hz
  • 最大加振力(正弦波) :29N
  • 最大加速度(正弦波) :98m/s²
  • 最大速度:2m/s
  • 最大変位:0.5mmp-p
  • 振動台寸法:φ50 mm
  • 最大搭載質量:0.5kg

高周波振動試験装置はG-4シリーズ。シリーズのラインナップは5機種あり、中でもG-4003は最大で25000Hzの振動数にも対応しているのが注目ポイント。センサー類の共振探査や校正用途では航空や自動車関連など多くの分野で必要とされます

1977年には多軸振動試験装置を商品化するなど技術開発の先進性を持つ振研。

その振研をはじめ、日本国内の振動試験機メーカーは、ものづくり企業を支えるべく技術開発においては切磋琢磨し合うことで、スペックを単純比較するだけだと優劣がつけにくいのも実状。導入の際は予算やスペースを踏まえたスペックの機種を提案してくれるメーカーを見極めたいところです。 当サイトでは日本の振動試験機業界でも外せない2社を取り上げています。

振研の特徴

海外での特許取得や600台近い納入実績あり

振研の公式HPによると、同社の特許取得は日本国内で十数件、アメリカとイギリスでも1件ずつあり、研究開発の結果を残しています。海外での納入実績についても600台に近いといった表記が見られ、振動に関連する装置ではグローバルに評価されている企業といえるでしょう。

費用対効果を重視したメインテナンスサービス

振研では納入製品に関するメインテナンスサービスを行っていて、定期保守点検やトラブル時のスピーディーな対応が任せられます。また、空気軸受と排圧による負荷支持方式を採用することで消耗部品の点数を抑えて、結果運用コスト削減も実現しています。

振研振動試験センターはIMVとコラボで運営

振研にはISO/IEC 17025:2017の試験所認定を取得した施設があり、大型振動試験装置を使った受託振動試験に対応しています。この振研振動試験センターは、当サイトでも紹介しているIMVとのコラボレーションによるものです。

受託試験の事例

振研は、様々な分野における製品の振動・衝撃試験を受託し、製品の耐久性や安全性を評価しています。各種規格に基づき、高精度な試験装置を使用して、信頼性の高いデータを提供しています。

テレビの耐震試験

大型の3軸振動台を使用し、実際の地震波形を忠実に再現することで、テレビの耐震性能を評価しています。兵庫県南部地震や新潟県中越地震の波形を使用し、地震時の過酷な条件下でも製品が正常に動作するかを確認します。

感震ブレーカーの評価試験

感震ブレーカーの評価試験では、微振動を再現できる試験装置を使用しています。実際の震度に近い環境を作り出し、ブレーカーを評価します。

電気・電子部品の振動・衝撃試験

電気・電子部品の振動や衝撃に対する耐久性を評価するため、さまざまなサイズの供試品に対応可能な試験装置を用意しています。JIS C 60068-2-6、JIS C 60068-2-64、JIS C 60068-2-27などの規格に準拠し、ISO/IEC 17025認定を受けた試験所で試験を実施しています。

モニターの評価試験

モニターの評価試験では、振動や衝撃に対する耐久性を確認します。希望すれば通電状態での試験も可能です。

車の乗り心地評価試験

車の乗り心地評価試験では、実際の走行データを忠実に再現し、微振動のフィーリングを評価します。高精度な試験装置を使用して分析し、改善点を見つけることが可能です。お客さんからも「実車感がある」と評価をいただいているそうです。

車載カメラの複合環境試験

車載カメラの複合環境試験では、振動試験装置と恒温恒湿槽を使用して、カメラの長期間にわたる耐久性を評価してもらえます。

包装貨物の輸送試験

包装貨物の輸送試験では、供試品のサイズに応じた振動試験装置を使用し、輸送中に発生する振動や衝撃への耐久性を評価します。

輸送用コンテナ及びシステムの性能試験

輸送用コンテナ及びシステムの性能試験では、トラック、鉄道、航空機の輸送条件を模擬し、ASTM D 4169規格に基づいて試験を行います。

鉄道車両用品の振動・衝撃試験

鉄道車両に搭載される用品の耐久性を振動や衝撃試験で評価します。JIS E 4031規格に基づき、さまざまなサイズの供試品に対応した試験を実施しています。

鉄道の信号保安部品の振動・衝撃試験

鉄道の信号保安部品に対する振動や衝撃試験を実施し、JIS E 3014やJIS E 3015などの規格に準拠して、安全性を評価します。

人工衛星の評価試験

人工衛星の評価試験では、ランダム振動を用いた試験が行われます。高加速度や高域振動数に対応した試験装置を使用し、航空・宇宙部品の耐久性を評価します。

航空機搭載機器の振動・衝撃試験

航空機に搭載される機器の振動・衝撃試験を実施しています。MIL-E-5400TやNDSなどの防衛省規格に準拠した試験を行い、過酷な条件下での耐久性を確認します。

振研の会社情報

社名 株式会社振研
本社所在地 東京都八王子市宇津木町806-1
営業時間 公式HPに記載なし
電話番号 042-691-3371
URL https://www.shinken-ltd.co.jp/