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振動試験機の安全保障貿易管理

振動試験機の輸出・提供を行う場合、「安全保障貿易管理」に準じる必要があるかもしれません。安全保障貿易管理の目的と、振動試験機を輸出する際に注意するべきポイントについて解説していきます。

安全保障貿易管理とは?

安全保障貿易管理の目的

振動試験機の安全保障貿易管理とは、国際的な平和を維持すること、大量破壊兵器の拡散や蓄積を防止することなどの観点により設けられた、外国貿易法による貿易関連の放棄のことです。

安全保障貿易管理の規定に違反すると、国際的な大量破壊兵器や核兵器の製造、テロなどの発生に結びつくとされる機器において、輸出を制限するための法令です。

安全保障貿易管理に準じる方法

安全保障貿易管理は世界の平和を守るために欠かせないものです。この法令を守るには、次のような方法があります。

  • 輸出や提供の際に経済産業省から許可を受けること
  • 最終用途・最終需要者を調査した上で再輸出すること
  • メーカーに該非判定書を送付すること

製品を輸出する際に輸入者の目的を調査し、メーカーに該非判定書を送付した上で、経済産業省から第三者への輸出・提供の許可を受ければ基本的に問題ありません。もし安全保障貿易管理の対象となるものを輸出・提供する機会がある場合、上記の手順を参考にしてください。

振動試験機を輸出する際の注意点

輸出・提供の許可を得ること

製品を輸出する際には製品の技術や性能が一定のスペックを満たしている場合、経済産業大臣の許可がなければ輸出できません。特に「イラン」「イラク」「北朝鮮」の3カ国は、大量破壊兵器の製造において危険性が高いため、輸出令別表第4地域に規定されています。

そのため輸出令別表第4地域の国に振動試験機を輸出する場合は、安全保障貿易管理の規定にさらに慎重にならなければなりません。

該非判定書を発行してもらうこと

振動試験機が安全保障貿易管理に抵触するか否かは、スペックが判断基準になると前項で解説しました。

その判断基準となるスペックは、「該非判定書」にて判断されます。該非判定書にて該当すると判断された製品は規制リストの対象となり、該当しない製品は該非判定書を提示することで経済産業大臣の輸出許可がなくても輸出・提供が可能です※。

ただし安全保障貿易管理では、規制リストだけでなく「キャッチオール規制」もチェックされます。規制リストの対象でなくとも、客観的に大量破壊兵器の開発に用いられる可能性があると判断された場合、許可申請が必要となる可能性もあることに注意してください。

振動試験の規格もチェック

振動試験機を輸出・提供する場合は。安全保障貿易管理に準じた方法で譲渡しなければなりません。該非判定書によって振動試験機のスペックを判定してもらった後、必要であれば経済産業大臣からの許可を得てください。

一連の手続きは、振動試験受託サービスを頼れば簡単なはずです。 安全保障貿易管理でも重視されるように、振動試験機にはさまざまなスペックがあります。そして同時に、振動試験に用いられる規格もさまざまです。

当サイトでは振動試験に用いられるそれぞれの規格について詳しく解説していますので、輸出・提供を検討している方はぜひ下記のページを参考にしてください。