長期保管試験とは、梱包された製品や食品などが長期保管された場合を想定して行われます。荷物の輸送中に倉庫や輸送機内で長期にわたり留め置かれ、保管に時間がかかる場合が想定され、大型の恒温恒湿室(ウォークインチャンバー)で対象物を長期間保存して経過を観察します。
試験は、食品のほかに医薬品の有効期限や保存条件を決めるためにも行われます。人の体に直接的な影響を与える医薬品については、長期保管による品質の劣化程度を慎重に確認しなければなりません。そこで、温度や湿度を一定の条件に設定した環境下で保存し、対象となる医薬品の有効期間を決定します。
長期保存試験では、一般的な医薬品の保存期間は3年と決められています(※1)。少なくとも3年以上は安定であることが確認されなくてはならず、そのための保存条件として気温25℃±2℃、湿度は40%±5%(相対湿度)または気温30℃±2℃、湿度は35%±5%(相対湿度)の環境が設定されます(※1)。
食品については、においや外観の変化、細菌類が増えているかどうかを見て食用に適する基準を判断する「食品保存検査」が別途行われます。食品保存検査における温度・湿度は長期保管試験とは異なる値が設定されています。(※2)
環境に対する部品や部材、装置などへの耐性はさまざまな角度から評価する必要があるので、環境試験も一つの対象品に対して、さまざまな種類の試験を実施しなければなりません。
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