ラトルノイズの振動試験機について詳しく解説します。ラトルノイズの特徴や問題点についてまとめていますので、参考にしてください。
ラトルノイズとは、製品に対して振動が加わった際に、部材同士が衝突して生じる異音のことをいいます。カーオーディオに搭載されているCDプレイヤーなど、音響機器からは微小な異音が生じるケースがあります。ラトルノイズを評価する方法は、加振器を用いて対象物を加振し、放射音を評価する方法です。これを、ラトル試験といいます。しかし、ラトルノイズに確立した評価方法はないため、各社が独自の評価方法を採用しています。
近年自動車のEV化がすすんでおり、車はかつてないほど静かになりました。そのため、車から異音が聞こえてくると、正体不明の音にストレスを感じる方は多いでしょう。この異音(ラトルノイズ)は、車の場合内装品から聞こえてくることが多いといわれています。しかし、発生源を明確にすることは困難です。自動車の場合、製品開発がすすみエンジン音が小さくなったことで、ラトルノイズがより目立つようになりました。ラトルノイズは原因を突き止めることが難しいのですが、問題が発覚すると調査や修理を行わなければなりません。顧客側からすると、耐久性が不十分に感じたり、品質に問題があると考えるためです。ラトルノイズは修理するとコストがかかるうえ、問題が解決するとは限りません。メーカーの評価を下げることにもなりかねず、評判と収益に影響を与えます。
ここからは、ラトルノイズ用振動試験機について紹介します。試験機のスペックや特徴について、詳しくまとめています。
ラトルノイズ用試験装置の大型化の要望に応えて開発された、P10-BSR/9515-BSRです。ネオジウム磁石を使用した磁気回路を使用し、冷却を最低限にした装置によって静音化を図ります。自動車のEV化が進むとともに、車内での静音性が求められています。また、ラトルノイズ用試験装置にも加振力の大きさが要求されるようになっており、要望に応えるためにP10-BSR/9515-BSRが開発されました。
低騒音小型振動試験装置(VSH-100-1)は、小型でありながら、本格的な試験にも対応できる装置です。静音タイプなので、ラトルノイズ用試験装置としても適しています。静音の秘密は、冷却ファンにあります。能力制限はありますが、冷却ファンを停止して自然空冷に対応することもできます。場所が限られていても設置できるようコンパクトに設計されており、振動試験装置としては軽量なので、持ち運びも可能です。