航空・宇宙分野の振動試験は飛行の安全性を確保する上で、必ず行わなければならないと言っても過言ではありません。理由は、航空機やロケットには自動車同様、振動をともなって動作する部品が搭載されているためです。また、飛行中は常に振動による負荷を受け続けるので、当然、各部品はその負荷に耐えうるものでなくてはなりません。
航空機やロケットの場合、飛行中に部品が破損してしまうと大きな事故につながってしまう恐れがあります。さらに、ロケットや衛星などの場合は、一度打ち上げてしまうと宇宙空間で修理するのはほとんど不可能です。これらの理由から航空・宇宙業界では、振動試験が重要視されているのです。
航空・宇宙分野では振動試験に絞っても内容や対象品は多岐にわたり、自社ですべての装置をそろえるのはコストがかかります。試験実施には広いスペースが必要となる場合が多く、振動試験における高度な専門知識と広い知見をもった試験担当の技術者の育成も必要です。
よって、自社で試験設備・試験環境と技術者がそろっており、メンテナンスや導入にコストがかけられる場合はよいのですが、それが難しい場合は受託試験を行うのがおすすめです。
また、試験頻度が高い場合は自社で試験機や試験環境を準備し、試験実施したほうが低コストでできますが、試験頻度が高くない場合は受託試験を行ったほうが少ないコストで対応できます。