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エミックの振動試験機

引用元:エミック 公式HP
https://www.emic-net.co.jp/

エミックの振動試験機の
仕様・特徴

エミックはFシリーズに象徴されるように、長年にわたって定番製品を安定供給している実績がある一方、省エネ型や永久磁石型などの環境対策を意識した製品開発にも積極的に取り組んでいます。
製品ラインナップは多軸・小型・複合環境など幅広くカバーした上で、特別注文製品やシステム応用製品やカスタマイズ対応もしているのが強みです。

F-1K/15

製造販売実績40年超のエミックの
スタンダード機種

振動試験機
画像引用元 エミック公式HP https://www.emic-net.co.jp/product/?p=3257
  • 振動数範囲:~4000Hz
  • 最大加振力(正弦波・ランダム波・ショック波) :1.3kN・1.3kN rms・2.6kN
  • 最大加速度:1000m/s²
  • 最大速度:1.4m/s
  • 最大変位(正弦波) :15mmp-p
  • 許容偏心モーメント:26N・m
  • 最大搭載質量:30kg
引用元pdf:エミック公式HP
(https://www.emic-net.co.jp/download/file/pdf/CL-167-15-J.pdf

エミックの振動試験機を象徴する存在ともいえるのがFシリーズで、スタンダードタイプの位置づけ。
エミック公式HPの記載で「製造販売実績40年を超える」と表記されていることからもわかるように、長年にわたって振動試験機としてニーズを満たしている製品ともいえます

FH-8K/51S

振動数20~80Hz前後の高速度振動試験に対応

振動試験機
画像引用元 :エミック公式HP https://www.emic-net.co.jp/product/?p=3260"
  • 振動数範囲:~3000Hz
  • 最大加振力(正弦波・ランダム波・ショック波) :8.5kN・8.5kN rms・17.0kN
  • 最大加速度:850m/s²
  • 最大速度:2.0m/s
  • 最大変位(正弦波) :51mmp-p
  • 許容偏心モーメント:500N・m
  • 最大搭載質量:350kg

エミックの振動試験機の中で
FHシリーズは高速度仕様の製品
加振力8.5~60.0kNをカバー、振動数20~80Hz前後で高速度の振動試験をするといったニーズにマッチします。FHシリーズはFH-8K/51Sを含めて15機種バリエーションがあります

FX-16K/56

従来機種比較で最大約36%の省エネ効果も期待

振動試験機
画像引用元:エミック公式HP https://www.emic-net.co.jp/product/?p=2912
  • 振動数範囲:~3000Hz
  • 最大加振力(正弦波・ランダム波・ショック波) :16.0kN・16.0kN rms・35.2kN ※6ms時
  • 最大加速度:1000m/s²
  • 最大速度:2.3m/s
  • 最大変位(正弦波) :56mmp-p
  • 許容偏心モーメント:500N・m
  • 最大搭載質量:200kg
引用元:エミック公式HP
https://www.emic-net.co.jp/product/?p=2912

エミックが開発した進化系省エネドライブシステム、ECO Vibe Advanceを搭載した振動試験機がFXシリーズ。シリーズとしてのセールスポイントも省エネで、FX-16K/56は同社FH-16K/56との比較で最大約36%の省エネ効果も期待できるスペック的アドバンテージを持っています

ニーズに応じて、振動試験機を適宜チューンナップして実地での運用をサポートするエミック。

エミックをはじめとした日本国内の振動試験機メーカーはそれぞれがマーケットニーズを見据えて、スペック向上など製品の研究開発にしのぎを削っていることもあり、スペックで大差があるわけではありません。

導入企業としては予算やスペース、スペックなどを加味して提案内容を比較するのが賢明であり、当サイトでは日本の振動試験機業界で要チェックの2社を紹介しています。

エミックの特徴

1963年から振動試験機の開発を手掛ける老舗企業

エミックのルーツを辿ると、法人設立は1971年ですが、多用途振動計・動電式振動試験装置を開発するメーカーとして事業をスタートしたのは1963年のこと。振動試験機として長年の実績があり、自動車や航空宇宙、電気・電子など幅広い分野で導入されています。

サポートは保守だけでなく
技術フォローやリニューアルも対応

エミックはメーカーとして各種保守サービスを提供しているのに加えて、技術相談やセミナーといった形で技術面でのフォローアップも実践しています。また、既存振動試験装置をリニューアルするモダニゼーションでは、最新機種への更新やオーバーホールなどに対応しています。

受託試験サービスも提供、試験センターは10ヶ所

エミックでは受託試験サービスも請け負っています。試験のプランニングや専属スタッフによるサポート、試験ソリューションを提供するなど、ニーズに合わせて必要なサービス対応を行っています。受託試験センターは国内9ヶ所、海外1ヶ所展開していて便利です。

製品導入・受託試験に関する事例紹介

富山県産業技術研究開発センター 

  • 試験目的:複合での試験
  • 対象品:自動車部品産業や機械部品産業
  • 試験条件:特殊環境の赤外線照射

富山県産業技術研究開発センターは製品化に必要な研究開発のための試験研究設備を備えています。特に高岡市に設置されている「ものづくり研究開発センター」では高度な研究開発ニーズに対応。

さらには2018年に製品機能・環境負荷評価ラボが新築された際に、エミックの大型複合環境試験装置が導入されました。

複合環境試験のニーズはとても高く、特に試験依頼は2か月先まで予約が入っている状況も珍しくないとか。

加振を伴わない試験のニーズもあるようですが、やはり大型振動試験機による振動試験のニーズが高いようで、それらを中心に特殊環境の赤外線照射も行っています。特に赤外線照射は特殊なニーズであることから、使用頻度こそ少ないものの、他に依頼できるところが少ないことから依頼をもらうことも多いようです。

自動車部品産業や機械部品産業など、県内の企業から多々頼られているとのことです。

その他の製品と事業

エミック株式会社は、振動試験装置や衝撃試験装置を中心とした高度な試験装置を開発・提供しています。

小型振動試験装置

振動計の校正や機械インピーダンス測定など、振動解析における加振源として使用されます。また、小型軽量の供試品に対する耐振試験にも利用されており、信頼性の高い試験結果を提供します。特に、512-D型および513-D型の振動試験装置は可動部にセラミックを採用した点で画期的です。この技術により、高周波の振動(30kHzや24kHz)を実現しており、非常に精密な試験が可能です。

具体的な用途としては以下が挙げられます。

  • 高精度な振動計の校正や機械インピーダンス測定
  • 電子機器やセンサーなどの耐振試験
  • 振動工学の基礎実験など教育教材としての活用

振衝撃試験装置:FSシリーズ

「FSシリーズ振衝撃試験装置」は、エアバッグシステムの開発・検査に特化した高性能試験装置です。エアバッグシステムに組み込まれるセンサーは、事故発生時の安全性を確保するために非常に高い精度が求められます。この装置は、動電式アクチュエータを採用しており、優れた応答特性と制御技術により、開発からライン検査まで対応します。

また、用途に応じたさまざまな機種が用意されており、正面衝突や側突のテストなど、目的別に適した試験を行うことができます。この試験装置は、エアバッグ関連の品質管理に欠かせないものとなっています。

システム応用製品

エミックは、長年にわたり培ってきた技術を基に、顧客のニーズに応じたシステム応用製品を提供しています。振動試験装置や衝撃試験装置、環境試験装置の技術を応用し、特別な試験条件や生産ラインの検査装置、品質基準に対応した装置をカスタマイズして開発しています。これにより、企業の製品の品質や信頼性を確保するための試験環境を整えることができます。

受託試験サービス

エミックでは、試験装置の提供だけでなく、試験そのものを受託するサービスも行っています。顧客は自社の試験対象物をエミックの試験センターに持ち込み、各種試験を実施できます。このサービスは、予測困難な問題を発見し、解決するために非常に役立ちます。また、試験品質の向上や確かな結果を得るためのソリューションも提供しています。多様なニーズに対応するこのサービスは、開発の初期段階から最終検査に至るまで、幅広く利用されています。

エミックの会社情報

社名 エミック株式会社
本社所在地 東京都品川区西五反田2-27-3 A-PLACE五反田3F
営業時間 10:00~17:00、土曜・日曜・祝日定休
電話番号 03-3494-1221
URL https://www.emic-net.co.jp/