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衝撃試験

衝撃試験とは

部材や部品、製品に衝撃が加わったときの耐性を評価する試験です。ハンマーなどで打撃し、衝撃を与えて耐性を評価します。評価項目には「靭性」と「脆性」があり、「靭性」は強度と粘り強さを、「脆性」は物質の脆さをみる項目です。

衝撃試験の種類には「アイゾット衝撃試験」と「シャルピー衝撃試験」の2つがあります。どちらも衝撃への耐性を評価する試験ですが、「アイゾット衝撃試験」では試験片の両端を固定し中央部を打撃して衝撃を与えるのに対し、「シャルピー衝撃試験」は試験片の片端を固定し、もう片端を打撃して衝撃を与えます。

衝撃試験の用途は材料の評価・選定、製品の品質保証などです。JISやMILなど多くの規格で衝撃に対する耐久性の基準が定められており、衝撃試験の多くはこれに従って行われます。とくにモバイル機器製品では、使用時に誤って落としたりぶつけたりなど、落下や衝突の衝撃が加わることが多く、これらに対する耐性をあらかじめ評価し、日常的な使用時の事故に対する一定の耐性をもたせることで品質を保証しています。

衝撃試験の試験事例

鋼板の減衰特性の測定事例

  • 試験目的:短冊型の鋼板、制振複合はりの減衰特性を測定するため。
  • 対象品:短冊型の鋼板
  • 試験条件:適用規格、試験条件は以下のとおり。
    【適用規格】JIS G 0602、JIS K 7391
    【振動条件】1. 吊り下げ打撃加振法
    試験片を糸で吊り下げ、インパルスハンマーで打撃加振して測定を行う。
    2. 中央支持加振法

金属材料の高速変形における動的破壊靭性挙動の評価

引用元:JFEテクノリサーチ株式会社(https://www.jfe-tec.co.jp/download/pdf/3E8J-022-00.pdf)

  • 試験目的:シャルピー衝撃試験機のハンマー部分に半導体歪ゲージを埋め込み、各変位に対応する荷重を測定する。
  • 対象品:金属材料
  • 試験条件:【振動条件】最大衝撃エネルギー:500J
    ハンマー衝撃刃形状:刃先R;2mm、刃先角度;30°、刃幅;16mm
    ハンマー持ち上げ角度:138°
    【対象品サイズ】10×10×55mm
    【試験温度】-150~+200℃

環境試験はトータルで対応できる会社へ

環境に対する部品や部材、装置などへの耐性はさまざまな角度から評価する必要があるので、環境試験も一つの対象品に対して、さまざまな種類の試験を実施しなければなりません。よって、受託試験をお願いする際は、対応幅が広い会社へお願いしましょう。当サイトでおすすめする振動試験受託サービス業者2社の対応範囲を掲載しますので、ぜひ参考にしてください。