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IMVの振動試験機

引用元:IMV 公式HP
https://www.imv.co.jp/

IMVの振動試験機の仕様・特徴

IMVの振動試験機は汎用型・小型などの大分類が5種類、その下層では汎用型振動試験機だけで5つのシリーズがあり、Aシリーズをはじめ複数機種を取り揃えています。ハイスペック機種もあれば、温湿度環境振動試験機のような複合環境対応機種もあるなど、多様なニーズに対応しています。

A11/SA1HAM

IMVがイチオシ製品とするハイグレード振動試験機

振動試験機
画像引用元 IMV公式HP https://www.imv.co.jp/products/vibrationtest/new_type/aseries/
  • 振動数範囲:0~4500Hz
  • 最大加振力(正弦波・ランダム波・ショック波) :11kN・11kN rms・22kN
  • 最大加速度(正弦波・ランダム波・ショック波) :1000m/s²・630m/s² rms・2000 m/s² peak
  • 最大速度(正弦波・ショック波) :2.0m/s・2.5m/s² peak
  • 最大変位(正弦波) :51mmp-p
  • 機械的ストローク:64mmp-p
  • 最大搭載質量:200kg

IMVの公式HP上で「イチオシ製品」として挙げられていて、ハイグレードタイプと位置づけられているのが振動試験機のAシリーズ。Aシリーズの中でも一番コンパクトな筐体を持つのがA11/SA1HAMです。 IMVの従来機種と比べて、試験用途が多様で高精度試験も可能となっています

i220/SA1AM

15年以上の販売実績を持つスタンダード振動試験機

振動試験機
画像引用元:IMV公式HP https://www.imv.co.jp/products/vibrationtest/general-purpose/iseries/
  • 振動数範囲:0~4000Hz
  • 最大加振力(正弦波・ランダム波・ショック波) :3kN・3kN rms・9kN
  • 最大加速度(正弦波・ランダム波・ショック波) :1000m/s²・700m/s² rms・2000 m/s² peak
  • 最大速度(正弦波・ショック波) :2.2m/s・2.2m/s² peak
  • 最大変位(正弦波) :30mmp-p
  • 機械的ストローク:40mmp-p
  • 最大搭載質量:120kg

i210/SA1AMとi220/SA1AMの2機種とエコタイプの計3機種が選べるiシリーズはスタンダードタイプの位置づけ。公式HP上では「15年以上の販売実績を誇る」と表記されるほど、カタログ落ちせずに長期間マーケットニーズに応えているロングセラー製品といえます(2022年4月調べ)

J240/SA3AM

大速度・大変位での試験に適した最大試験可能範囲

振動試験機
画像引用元 IMV公式HP https://www.imv.co.jp/products/vibrationtest/general-purpose/jseries/
  • 振動数範囲:0~3000Hz
  • 最大加振力(正弦波・ランダム波・ショック波) :16kN・16kN rms・40kN
  • 最大加速度(正弦波・ランダム波・ショック波) :941m/s²・658m/s² rms・2000 m/s² peak
  • 最大速度(正弦波・ショック波) :2.4m/s・2.4m/s² peak
  • 最大変位(正弦波) :100mmp-p
  • 機械的ストローク:120mmp-p
  • 最大搭載質量:300kg

IMVの製品ラインナップ中、大変位タイプ振動試験機とされるのがJシリーズ。
下記スペックでも一目瞭然、最大変位(正弦波) は100mmp-pとなっています。Jシリーズは大速度・大変位用途の機種ですが、操作性などは定番のiシリーズと同等です

1957年設立のJASDAQ上場企業で振動試験に関連したトータルソリューションを提供するIMV。

IMVをはじめとした日本国内の振動試験機メーカーは、クライアント企業のニーズに応えるべく、スペック向上をはじめとして製品の研究開発に注力していて、スペックで大きな違いがあるわけではありません。

導入する側の企業として注目すべきは予算やスペース、その上でのスペックであり、トータルの提案力で比較したいところ。当サイトでは日本の振動試験機業界で特に注視すべき2社を紹介しています。

IMVの特徴

振動試験関連製品を幅広く取り揃えている

振動試験機にプラスしてハードとソフトを一体化した振動制御器も提供していますし、振動計や地震計、信頼性評価試験装置なども製品としてラインナップ。振動試験に関連する様々な製品を幅広く取り揃えているのは強みです。

ISO/IEC 17025:2017の認定校正機関

IMV はISO/IEC 17025:2017認定取得をしている、信頼に足る校正機関でもあります。ループ校正にも対応できますし、MIG(マイグレーション)受託試験や振動関連の施術支援ソリューションも手掛けるなど、技術面でも頼りになります。

設立1957年、SDGsに注力する上場企業

IMVの設立は1957年。振動試験の関連事業を幅広く手掛けていて、JASDAQ市場に上場している企業。振動試験装置の省エネ対策に注力するなどSDGsへの取り組みにも積極的な姿勢を見せています。

製品導入・受託試験に関する事例紹介

インターステラテクノロジズ

  • 試験目的:ロケット開発
  • 対象品:超小型人工衛星の軌道投入を目指すロケット
  • 試験条件:宇宙空間に到達するまでの振動と振動以外のストレス再現(衝撃・音響)

インターステラテクノロジズ(IST)はロケット開発企業です。

民間企業としてロケットの開発や製造、打ち上げの開発に力を入れており、小型で世界一低価格なロケットを作ることを目的としているのですが、評価設備がなければ開発がスムーズに進まないことが判明。

それまでは北海道の公的機関を利用していたものの、スケジュール調整が難しい点、移動に工数がかかる点など、効率が悪いことから開発の中でボトルネックとなっていたようです。

そこで自社で評価設備を保有したいと考え、IMVに相談。

IMVでは振動試験支援や試験方法のアドバイス、さらには宇宙空間に到達するまでの振動を再現できる装置を導入。これにより、外部機関を利用していたころと比べてその場で評価ができるようになり、インターステラテクノロジズ(IST)の元々の強みであったスピーディーな開発・製造が行えるようになったとのことです。

その他の製品

Λ-Vibro-LN ラムダバイブロ

振動診断を効率的に行うための解析装置です。この装置は、多様な振動ピックアップや電圧信号の接続に対応し、振動診断に必要な解析演算を内部で処理します。さらに、解析結果をCSV形式で保存し、クラウドなどで集積・グラフ化が可能です。

  1. 多様なセンサ対応:ラムダバイブロは、一般的な加速度センサーだけでなく、低速回転機械用のVP-8013や電圧入力にも対応します。これにより、振動以外のパラメータも取り込むことができ、様々な回転機械の診断に応用できます。
  2. データ保存機能:ラムダバイブロは、加速度・速度・変位・エンベロープ加速度のそれぞれの値を定期的に保存し、FFT(高速フーリエ変換)解析や最大51.2kHzのサンプリングレートで詳細なデータを取得します。
  3. アクセスの簡便さ:ネットワーク上でアクセス可能なファイルシステムを搭載しており、ラムダバイブロ内に保存されたデータは、CSV形式で容易に確認できます。この機能により、データの管理や解析が手軽に行えます。

判定振動計 マシンレフェリー

ISO振動評価基準に基づいた振動計で、回転機械の故障予知を簡単に行える製品です。初心者にも使いやすい設計がされており、ボタン一つで振動値を診断することが可能です。

  1. ISO基準に基づいた判定機能:この振動計は、ISO 10816-3: 2009の基準に基づいた評価機能を搭載しており、回転機械の故障予測が簡単に行えます。
  2. 持ち運びに便利なポケットサイズ:マシンレフェリーはスマートフォンと同じくらいのサイズで、手のひらに収まります。片手で持ちながら操作ができ、手袋をはめた状態でも扱いやすい大きなボタンや、暗所でも見やすいディスプレイが特徴です。
  3. イヤホン対応:振動の状態を音で確認できるイヤホン接続機能も備えており、視覚だけでなく聴覚を使っても振動診断が可能です。

カードバイブロAir2シリーズ

ポータブル振動計としては初めてWiFi通信機能を搭載した製品で、高速な通信と強力なデータ処理機能を持っています。これにより、従来の振動測定では難しかったシーンでも、精度の高い測定が可能です。

  1. WiFi対応:WiFi通信を採用しており、データをリアルタイムで転送できるため、測定後のデータ処理がスムーズに行えます。
  2. スマートフォンアプリ連携:Air2シリーズでは、専用のスマートフォンアプリ「Air2 Light」が提供されており、さらに使いやすくなっています。

スマートバイブロ

加速度・速度・変位のOA値を同時に測定できる振動計です。これにより、従来よりも効率的に振動測定が行えます。

  1. PEAK・RMS・EQPの測定:衝撃波や回転機械のコンディションを簡単に切り替えて測定することができます。
  2. FFT解析:リアルタイムでFFT解析が可能で、必要最小限の設定で精密な振動解析を実行できます。
  3. 波形収録機能:測定データをSDカードにCSV形式で保存でき、効率的にデータ管理が行えます。

データ収録解析システム Wave Stocker

最大16チャンネルの波形をリアルタイムで表示し、FFTや波形解析を行うことができるシステムです。直感的に操作できるため、データ収録や解析がスムーズに行えます。

  1. 波形取込機能:波形のみ、FFTのみ、または波形+FFTの形式でリアルタイムにデータ観測が可能です。
  2. 多様な解析機能:チャンネル間演算、フィルタ処理、波形編集、FFT解析など、さまざまな解析を行い、データをテキストファイル形式で保存することができます。

低域振動シグナルコンディショナー

サーボ式加速度ピックアップを使用して、振動信号の最適化を行うシステムです。FFTアナライザとの連携により、詳細な振動解析をサポートします。

  1. システム構成:サーボ式加速度ピックアップを使用し、交流電圧計やオシロスコープなどと組み合わせて振動解析を行います。
  2. FFT解析との連携:各種解析機器と連携して、複雑な振動データを効果的に解析することができます。

スリーエス地震計

小型で耐衝撃性に優れた地震計で、SI値(Kine)および加速度(Gal)を同時にアナログ出力する機能を持っています。この製品により、新たなネットワーク構築が可能となります。

  1. コンパクトサイズ:サーボ式加速度センサーに比べ、設置場所の自由度が向上しました。
  2. 保護等級IP67:防水・防塵構造により、屋外でも安心して使用できます。
  3. 耐衝撃1000G:搬送・設置時の破損リスクを低減し、優れた耐衝撃性能を実現しています。

地震監視装置

直感的な操作を可能にするタッチパネルを備えた装置で、地震発生時のデータ表示や警報出力を簡単に行うことができます。

  1. 直感的な操作:フルカラー液晶タッチパネルにより、迅速な確認と操作が可能です。
  2. 簡単な結線:ワンタッチコネクタにより、面倒な結線作業を省きます。
  3. 防水構造:IP67対応の防水仕様で、雨や粉塵にさらされる環境でも設置可能です。
  4. 履歴機能:最大100件までの履歴を記録し、過去の地震データを一目で確認できます。

サーボ式検出器内蔵地震監視装置

高精度なサーボ検出器を内蔵し、屋外や粉塵の多い環境でも使用できる防水構造を持っています。

  1. 高精度検出器:常時微動測定にも使用されるサーボ検出器を搭載し、1Galステップの精密な検出が可能です。
  2. 防水・防塵構造:IP67相当の防水構造により、さまざまな環境に対応しています。
  3. 大規模地震対応:5000Galまでの測定範囲で、大規模地震にも対応可能です。
  4. 簡単な設置:固定箇所を少なくすることで、設置時のボルト調整が容易に行えます。

地震ウォッチャー

カラータッチパネルとメニュー表示を採用し、地震データやシステムの状況をわかりやすく確認できる地震監視システムです。

  1. 見やすいアイコン:カラータッチパネルにより、簡単に操作や確認ができます。
  2. 警報速報画面:地震発生時に各センサーの震度、最大加速度、発生時刻が表示されます。
  3. 大量のデータ記録:メモリカードの容量によって最大5000件までのデータ履歴を保存可能です。
  4. 予約計測:定期的に建物の状態を監視できる波形収録予約機能が備わっています。
  5. データ分析機能:波形データの確認やFFT分析が可能で、地震後の状態だけでなく、通常時の建物の状態も把握できます。
  6. メモリカード対応:データはメモリカードに記録され、容易に回収および交換が可能です。

K2

振動試験において、精密な制御と操作性を兼ね備えた「K2」は、初心者にも使いやすい設計が施されています。

直感的な操作性と優れたユーザーフレンドリー設計

K2は、分かりやすいアイコンを用いたユーザーインターフェースを採用しており、初めて操作する人でも直感的に利用できます。また、「簡易定義」機能を使うことで、試験設定が短時間で完了し、効率的な作業が可能です。

高い利便性を実現する多彩な機能

「Webモニター」機能により、LAN接続されたPCで試験の進行状況をリモートモニタリング可能です。さらに、試験結果をWord形式で保存できる「レポートジェネレーター」や、試験スケジュールを設定する「スケジューラ機能」が搭載されています。

安全性と制御能力

24ビットA/D、D/Aコンバータを採用することで、高精度な制御を実現しています。また、ハードウェアミュート機能により、万が一のトラブル時でも迅速に出力信号を遮断可能です。

便利なデータ管理機能

加振中の異常や試験終了をメールで通知するE-Mail配信機能を搭載。試験結果や条件をCSV形式で保存することで、データの分析や管理が容易になります。

K2+

「K2+」は、K2の優れた操作性を引き継ぎつつ、新たな機能を追加したモデルです。

柔軟性と拡張性を備えた新しいスタイル

LANケーブルで接続するだけで簡単に利用できるEthernetインターフェースを採用。さらに、オプションのTCP通信サーバーを使用することで、独自のソフトウェアからK2+を操作することも可能です。

試験中の高い自由度

試験中にPCの接続を外したり再接続したりできる設計により、現場での柔軟な対応が可能です。PCが接続されていない場合でも、安全停止ボタンで試験を中断できます。

高度な計測性能と便利な機能

チャージアンプやIEPE電源を内蔵し、シグナルコンディショナが不要です。また、TEDS対応センサを利用すれば、感度の自動設定が行えます。外部機器への信号出力が可能なモニタ出力端子も備えています。

高精度な制御と管理機能

32ビットADCおよびDACにより、広いダイナミックレンジを実現。Webモニター機能やiMV cloudとの連携で、リモートから試験状況を監視できます。

データ保存と保護機能

試験結果をVDF形式で保存し、専用ソフトでの解析が可能です。また、ハードウェアミュート機能を備え、トラブル時にも即座に対応できます。

IMVの会社情報

社名 IMV株式会社
本社所在地 大阪府大阪市西淀川区竹島2-6-10
営業時間 公式HPに記載なし
電話番号 06-6478-2565
URL https://www.imv.co.jp/