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正弦波振動試験

正弦波振動試験とは

正弦波とは正弦曲線の波形を持つ波で、この形を保ったまま一定の速さで進みます。正弦波振動試験はこの正弦波を用いた振動試験です。ファンやモーターなど固有の振動数をもった製品からの影響を評価したい場合にこの試験を行います。

正弦波振動試験には、「正弦波一定振動試験(スポット試験)」と「正弦波掃引振動試験」の2種類があります。「正弦波一定振動試験(スポット試験)」は、ある特定の周波数の振動を一定時間与え続ける試験です。試験の目的は特定の振動数における特性評価や、共振耐久性の評価です。

「正弦波掃引振動試験」はある範囲で周波数を時間と共に変化させ、振動数を変えながら行う試験です。試験の目的は共振点の探索や、任意の振動数範囲の特性評価です。

正弦波振動試験の振動試験事例

自動車部品の重畳正弦波試験事例

  • 試験目的:エンジンおよびモーター振動が自動車搭載部品に与える影響を確認する。
  • 対象品:電装部品 W30×L200×H30 30kg(治具含む)
  • 試験条件:【目標波形】重畳正弦波
    【最大加速度】45.1 [G 0-p]
    【最大速度】2.09 [m/s 0-p]
    【最大変位】32 [mm p-p]
    【振動数】15 [Hz] + 60 [Hz]
    【試験時間】48h
    【雰囲気温度】室温
    【加振方向】上下、左右、前後3方向

スクイーク&ラトル試験事例

  • 試験目的:治具のみを設置した状態と、供試品を取り付けた状態で加振し、加振中の騒音を測定・解析し比較するため。
  • 対象品:カーオーディオ;寸法:W178×D172×H50mm、質量:0.8kg
  • 試験条件:【振動数範囲】10.0~200.0Hz
    【加速度レベル】0.5G
    【試験時間】片道1回
    【加振方向】上下方向

風力発電用トランス試験事例

  • 試験目的:トランスの機械的強度を確認する。
  • 対象品:大型トランス 1500×700×H1700 質量1700Kg
  • 試験条件:【振動数範囲】1Hz~50Hz
    【複振幅】最大0.75mm
    【加速度片振幅】9.8m/s2
    【加振方向】X方向、Y方向、Z方向