衝撃振動試験
衝撃振動試験とは
製品の使用中や、荷物の輸送中などに衝突や落下などで衝撃が与えられた際の振動を再現し、影響を評価する試験です。JISやMILなど多くの規格で衝撃・振動に対する耐久性の基準が定められており、衝撃振動試験の多くはこれに従って行われます。
また、電子機器などでは独自の基準を設けている場合もあります。突発的な事故を想定した場合だけでなく、常に振動により衝撃を受け続ける部材や部品、製品に対して試験が行われることもあります。自動車業界、産業機器業界、輸送・運輸業界、耐震業界でよく用いられる試験です。
衝撃振動試験の振動試験事例
車載用蓄電装置の振動試験事例
- 試験目的:実走行にて計測した振動データをもとに、耐久レースにおける供試品へのダメージを振動試験機にて確認するため。
- 対象品:車載用蓄電装置 W400×L700×H300mm、65kg
- 試験条件:【目標波形】実測波
【試験時間】各方向48時間 実走行時間の2倍相当
【雰囲気温度】室温
【加振方向】左右、前後、上下3方向 方向切替は水平テーブルにて対応
【フィルタ処理】HPF10Hz LPF800Hz
※ 再現波形は装置能力範囲内に加工して実施
自動車の実測波再現試験の事例
- 試験目的:自動車(海外向)の実測波形を用いて、振動再現試験を実施し各部品に対する走行上の安全を確認。
- 対象品:自動車 W2000×D1500×H1500 1300Kg(ダミー質量含)
- 試験条件:【目標波形】海外にて計測された悪路波形で実車測定した波形を使用(下記にグラフあり)※上記試験前に共振探査試験を実施し共振振動数を確認
【雰囲気温度】室温
制御盤の試験事例
- 試験目的:制御盤の耐震試験を行い、動作に異常がないか確認する。
- 対象品:W600×D450×H1900㎜、250kg
- 試験条件:参照規格、試験条件は以下のとおり。
【参照規格】JIC C 60068-3-3
【参照規格】加振波形:サインビート波
加速度レベル:6.0m/s2
振動数:5Hz、7.5Hz、11.3Hz、25.3Hz、35Hzおよび共振振動数
サイクル数:5回、波数:10 Cycle、休止時間:2秒