振動試験機には、動電型、油圧式、機械式の3種類があります。汎用振動試験、多軸振動試験、複合振動試験、起振機といった種類もあり、それらは小型の電子機器から航空産業まで幅広いジャンルで使用されています。
振動試験機の目的は名称が示すように、振動を与えた時にどのような動作を見せるのかをチェックするためのものです。振動は日常生活の中で常に起きるものです。
静止した状態で万全でも、振動した際に使用できないようでは日常生活での使用が難しいことから、振動時でも使用できるのかを確認する必要があります。
機械式に関してはほどんと使用されていません。他の2種類と比較すると安価であることから、僅かながらのニーズもあるのですが、コントロールが難しく、特にショック制御に関しては困難であることから発展性について懸念のある試験装置です。
ただし低周波の単純振動での加振さえできればよい場合に採用されるケースもありますが、それでも姿を見る機会が少ない装置となっています。
油圧を利用することで振動を発生させる油圧式の振動試験機です。
油圧式は動電型と比べるとコストの面でメリットがありますが、ランニングコスト(メンテナンス料金)を踏まえると、全体的な費用は動電型とさほど大きな違いはありません。
ただし上限振動数が動電型と比較すると低いことから、高振動数の試験での使用が難しい点、入力信号に対しての反応の遅れが見られる点などから、動電型よりも制御が難しい点も特徴です。
動電式振動試験機とは、電磁効果を利用した電機・機械変換機です。駆動コイルを挿入します。
コイルに電流を流すことでコイルが上下運動、つまりは「振動」します。この振動にて試験を行うことになります。
動電型振動発生機は磁束効率の向上、安定性のために多くの部品が内蔵されているだけではなく、複雑な形状にて作られているのですが、任意の波形の振動を生むことができます。つまり、様々な振動のテストが可能です。油圧式や機械式と比較すると、振動の波形の歪みが少ない点も特徴。実は我々の身近なアイテムに、動電式振動試験機と同じ原理が採用されています。それはオーディオプレイヤーです。
オーディオプレイヤーは、音源の微小な電機信号をアンプにて増幅さ、電機の力を使用することでスピーカーから音を出す原理です。
動電式振動機も同じで、スピーカーではなく振動発生機から振動を発生させることになります。
ちなみに発生原理は「右ねじの法則」、「フレミング左手の法則」です。
磁界の中でコイルに電流を流すことで振動させており、この力が伝達する機器に搭載・固定させることで振動を生みます。
サーボモーター式振動試験機もあります。
ACサーボモータとボールスクリューを組み合わせたことで、付帯設備が少ないながらも従来型と比較して導入コストが低く、同期運転が比較的行いやすいことから多点加振型振動試験に優れている点、騒音が少ない点、設置スペースがコンパクトで良いことから環境性能に優れている点がメリットとして挙げられます。
DCから300Hz近辺まで、荷重は400kN程度で多点型3軸振動試験機に応用できる点も特徴です。
加振方向の違いによっても種類が異なります。どのような種類があるのか、ご紹介しましょう。
単軸振動試験機とは、加振方向が一方向のもので、輸送試験や耐久試験、性能評価試験といった標準的な振動試験一般的に使用されているものです。
もちろんこちらも静圧空気軸受、べローレスエアーサスペンションを採用することで高波形精度と低クロストークを実現たものから耐久性に優れたタイプなど幅広い単軸振動試験機が存在します。
多軸振動試験機とは、その名称が示すように軸が多数ある振動試験機です。同時加振だけではなく、切り替えしようによって省力化・効率化を実現。三方向振動試験機、二方向振動試験機、多軸特殊装置などが用意されており、それぞれ異なる特徴を持っていますが、いずれも軸が多い点が共通しています。
複合環境試験機とは振動試験機と恒温・恒湿槽を組み合わせることで振動や湿度・温度の環境試験を行えます。
製品が実際に使用されるシチュエーションに近い状況を作り出すことができるので、製品の信頼性を高めます。
ちなみに振動の種類としてサイン振動、ランダム振動、短形波の3種類が挙げられます。
油圧式の振動試験機を用意しているメーカーです。
輸送振動を再現しやすい油圧サーボ式の振動試験機は低い振動数、ロングストローク、パワーが揃っていることから包装試験との相性が良いことでも知られています。
また、操作性にもこだわりを持っています。タッチ&ゴーですぐに試験を開始できるシステムとなっています。複雑な操作は不要で、シンプルな形での試験が可能となっており、データファイルをそのまま取り込んでの再現試験にも対応しています。
独自のFFT演算制御によって再現性を高めた振動試験機を用意しています。
油圧式だからこその大きな加振力、ノイズ防止や加速度フィードバック制御が特徴で、疲労強度や油圧加振、建築・土木や構造物試験を評価対象としています。
振動試験機だけではなく、計測器や医用画像診断機、真空機器や産業機械など様々な機械を手掛けているメーカーでもあります。
動電式3軸振動試験機をラインナップしていますが、他にも振動試験機、複合環境試験機を用意しています。蓄積した知識・技術によりさまざまなフィールドで活躍している点が特徴で、購入前だけではなく購入後のサポートを用意している点も特徴。
特に保守サービスでは故障診断や修理サービスだけではなく、点検サービスや校正サービス、技術相談サービス、セミナーサービスまで手掛けています。
試験所認定(ISO/IEC 17025)を取得しているメーカーです。「未来の安全・安心のために」をモットーに、動電式振動シミュレーションシステム、振動発生機、振動制御器を用意しています。
振研では動電式振動試験機だけではなく、多軸振動試験機、短軸振動試験機、複合環境試験機など、様々な振動試験機を用意しています。自動車や電機、輸送、耐震、鉄道、航空・宇宙といった幅広いジャンルを手掛けているのも特徴。独自の技術を用いた製品の研究・開発にも余念がありません。
保守簡素化にも挑戦する等、お客をサポートする姿勢が顕著なメーカーです。
付帯設備が少なく、導入コストが低く、同期運転が容易で環境性能に優れているサーボモーター式振動試験機を取り扱っています。DCから300Hz近辺まで、荷重は400kN程度までの動作範囲を誇るだけではなく、サーボモータ式3軸振動試験機までラインナップするなど、サーボモーター式振動試験機に強いメーカーです。
振動試験機だけではなく、計測・制御危機を主に取り扱っているメーカーです。積極的に新規設計を行っており、新規設計製造した装置はホームページで公開するなど、技術力を積極的にアピールしています。
2015年設立以降、試験機の納入を行うなど実績を積み上げているメーカーです。